スポーツスターのスプロケットカバーを自作してみた XL1200S
私が仕事の時に、友人と称する男(私は知らん人です)とバイクで何処か行ってきた鬼嫁スーザン。
帰ってきたらバッチリ破壊してましたよ。まぁ自業自得と言うヤツですよねぇ。
(本人は何にも思っていないようですが)
それでは今回の破損部位を…。
アルミ鋳物のスプロケットカバー。
ステップを刺して固定する部分が、根本からポッキリ折れていますよ。
ステップを刺す部分と、ブレーキマスターを固定する部分のベースプレート。
右側のステップが刺さる部分が曲がっていて、根本の溶接部分が割れていますね。
後で溶接し直して塗装しました。
ブレーキペダルとブレーキマスターを繋ぐピンも曲がっていますよ。
こちらも修正しましたよ。
他にもブレーキレバーも折ってますねぇ。
問題のスプロケットカバーを直すのにどうしたものかと悩むこと10日。
新品を買ってもいいんですが、そこそこなお値段するし、また壊すかもしれないし…。
アルミ溶接屋に頼もうかとも思いましたが、以前クルマのインタークーラーのパイプをちょっと頼んだだけで凄い金額掛ったので却下。
悩んだ挙句、こんなものを見つけましたよ。
アストロで、アルミ用ロウ付け棒「イージーウェルド」を買ってきました。
フラックス要らずで、融点が400℃位とアルミの融点より低く、バーナーのみで使えるという事で、一般的なアルミロウ付けよりも初心者向きと思えますが…。
因みに強度はかなりあるみたいです。
割れた部分をグラインダーで均して、ロウを付けやすく下処理をしますよ。
仮当て。
では、ぶっつけ本番でやってみますかねぇ。
バーナーで炙ること数分、欠けた輪っかの方は質量が小さいので温度が上がりやすく、ロウがすぐにくっつくんですが、カバーの方は質量が大きいのでなかなか適温にならず、付きそうにありませんよ。
仕方ありませんので、カセットコンロの上に直に置いて、かなり時間を掛けて上下から熱してみてもダメでしたねぇ。
一見付いている様に見えますが、パキッと外れましたよ。
一方、輪っかの方に付いたロウはガッチリくっついて、ペンチで捻っても曲がろうともしませんが…。
とてもいい商品なんですが、この様な大きなモノではちょっと無理があるのかも知れません。小さなモノの補修や、アルミステーの取り付けなどには役に立つと思われます。
今度、折れたレバーでも試しにくっつけてみようかな…。
全く熱量が足りないと言うことが分かったので、後日友人の職人さんに協力をお願いしてみましたよ。
さすがは職人さん、熱が籠るようにコンクリの箱の中で、上下からバーナー二丁掛けで、すごく丁寧に表裏にバッチリロウ付けして下さいました。
で、しばらく冷ました後、
*「衝撃テストしてみていいですか?」
職人さん「いいよぉ…やってみ…」
ステップを仮に差して、片手でカバーを、もう一方でステップをもって、グッと力を込めてみると…
パキッ!!
残念…。
今度は上手くいったと思ったのですが、やっぱり熱量が足りていないらしく、カバーの方にはロウが付ききっていなかったみたいですねぇ…。
でも、そこは職人さん、職人魂を刺激されたのか、
「その辺にある材料で作ってやるよ」
おお~。待っていました、そのお言葉!
「何撮ってやがんだよ?」と怒られそうなので、制作途中の画像はありません。
(上の画像もコッソリ盗撮しましたよ 笑)
で、完成したのがこれですね。
手前のブレーキマスターのステーと、その左奥側のブレーキフルードパイピングのステーは私が現車合わせで作り付けました(溶接跡が下手クソなのですぐに分かりますが…)。
せっかくステン材で作ってもらったんですが、シルバーに塗装しましたよ。
取り付けたらこんな感じですね。
いかにもって感じでスパルタンですねぇ。オープンプーリーが好きな人にはウケが良いかも知れません。黒色が良かったかもですねぇ…。
時間がなくて、嫁が試乗したのが数週間後。
海までサザエのつぼ焼き食べにツーリングしてきました。
操作性も問題無く、嫁も文句言って無いので良かったです。
「素晴らしい。ほら、見て御覧なさい。スーザンさん、こんなにかっちょいいスプロケカバーですよ。」
こうやって留めていると、初心者のバイクとは思えない雰囲気です。
では早速、サザエのつぼ焼きを…。以前も一人で来ましたねぇ。
ツーリング先で食べる海産物はなぜか旨いですよねぇ?
蓋を開ける千枚通しがジェットニードルに見えるのは私だけではないはず。
ついでに牡蠣も頂きましたよ。今シーズンの牡蠣はこれで最後ですね。
嫁はサザエを二皿も食べていました。
*「こんなグロいもの良く食べますね?」
「私がサザエ好きだって知らなかったの?」
…結婚して20年、嫁が大のサザエが好きとは知らなかったです…汗