スポーツスターの左右非対称のステップ位置を適正化するパーツを自作してみた XL1200S
嫁のスポーツスターなんですが、以前コカしたときに、
フロントスプロケットカバーにある、右ステップの根本を折ってしまいました。
(ノーマルのカバーは運が悪ければ、立ちゴケ程度でも折れるみたいですよ)
友人の職人さんに、有り合わせの材料でスプロケットカバーを作って頂いて、
嫁も私もスパルタンな感じが気に入っていたのですがねぇ…。
友人は壊れたカバーを参考にされただけで、実車と現物合わせして作られたわけでは無かったので(依頼時にカバーだけ持って行ったため)、
- ブレーキペダルがフルストロークでエキパイにちょっと干渉する
- ドライブベルトとのクリアランスは十分にあるが、ベルトに干渉した様な跡があった(多分ベルトテンショナー的なものが無いので、加減速やサスストローク等でベルトが振れて擦れた?)
- 嫁はスニーカーで乗るので、靴紐が巻き込まれないか心配
このワンオフのスプロケットカバーのステップ位置はノーマルとほぼ同じなんですが、
御覧なさい、この様にノーマル状態で左右ステップ位置が、
前後に約2cm、左右張り出しが約4.5cmも違いますよっ。
※前後についてはネット情報で。左右については情報がなく(2cm強?というのはあったが詳細不明)、実測しようにも元々アシンメトリーなバイクなので基準点が無く難しい。ダウンチューブから計測しても良かったが、エキパイが邪魔だったので、タンデムステップを基準とした。
高さも違うとの情報もあったが、信憑性が低そうだったので今回は無視した。
上記問題点を改善しつつ、ステップ位置の適正化を考えると、
一番簡単な方法は、壊れたノーマルカバーを使用しつつ、
新たにステップのホルダーみたいなモノを作って被せて付ける事でしょうかねぇ。
やってみますか…。
また今回も、裏庭に落ちていたサビサビの鉄板を使いますよ(厚さ2mm)。
ネジ穴の位置をマーキングして、だいたいで形を描いています。
上側のボルトが通る穴には、裏側からパイプを溶接してゲタを噛ませ、
嵩上げしてアールのついたノーマルカバーと共締め出来るようにしてますよ。
鉄板を台形に曲げてステップを取り付ける台座を溶接しました。
サビをある程度落として、わざわざプラサフまで塗りましたよ。
ある程度形になったので試しに車体に取り付けて、
ステップを仮付けして強度をテストしてみましたが、
なっ、なんですか、これは!?
ステップに上下左右と力を掛けてみると、台座の方はびくともしないんですが、
ベースのプレートの方が微妙にたわむんですよ。
これはいけませんねぇ…。
ということで気を取り直して、ベースのプレートだけ再利用することにし、
新しく作り直す事にしましたよ。
グラインダーで切り刻んだ時についた傷と、
下手で小汚い溶接痕を隠すためにわざわざパテ盛りしました。
さらに小傷や根が深いサビ跡を隠すため、厚めにプラサフを吹きましたよ。
そして艶っツヤに黒を吹きました。安い缶スプレーですけどね…。
なかなかいいんじゃないですかねぇ。
誰もサビサビの鉄板とは思いませんよ?
取り付けたらこんな感じですよ。
上部ボルトとブレーキマスターのボルトは、延長した分長さが足りませんので、
ホームセンターでロングボルトを新調しましたよ。
ノーマルの割れたステップ取り付け穴が見えてますけど、
そのうち金属パテで埋めておきましょうかね(多分しませんが…)。
今度のは成功みたいですねぇ。
前後左右に力いっぱいに動かしてもびくともしませんよ。
スタンディングでも大丈夫。
因みに、ステップ位置は前方向に2cm移動させ、
右方向にも2cm張り出しました。
本来ならば左右対称にするため、もっと右に出すべきでしょうが、
意外と見た目のバランスが悪かったのでほどほどにしときましたよ。
この位が妥協点でしょうか。
※ネット情報の2cm強はこういう事かも知れません。
見た目は目立たない様になるべく小さくしましたが、
強度は十分にありますよ。
ノーマルカバーの時よりはあると思いますが、コカしてみないと何とも言えませんがねぇ…。
でも、ノーマルは素材がアルミなんですが、こちらは鉄です。
最悪コカして曲がる事はあっても、折れる可能性は低いでしょう。
試乗してみましたが特に違和感はなく、ブレーキペダルの位置も自然だし、
角度も低くできるようになったので、踏みやすさは向上しましたね。
私はステップ荷重はしないのですが、通常使いでの荷重の掛けやすさも
良くなった様な気がしますよ。
さて、友人に作って頂いた旧カバーなのですが、
気に入ってはいるので、今回の自作で得たデータ(?)を元に、
問題点を改善した改バージョンでも作ってみたいものですねぇ。
その前に、今回のを友人に見られたら、
「勝手な事しやがって、
俺が作ったモンが気に入らねぇってのか!?」
…と、怒られそうですが…。