ジムニー 白煙が出るエンジンをオーバーホールしてみたが…⁉ JB23
ウチのジムニー、中古購入して納車後のウキウキの帰り道、暑かったので窓を少し開けての信号待ちしていたんですが、なんか臭いんですよ?
気の所為と思いつつも、ミラーで後ろを見てみると白煙を吹いているではありませんか…!?
しばらく様子を見て分かった症状としては、
- エンブレからのアクセルオンで白煙
- オイル消費 1L/1000km
- オイルキャッチタンクに水が溜まる(500ml/500km)
- 2500回転前後でボディがブーンと異常な振動
- ハンドルをフルにきった時や停車直前の不意のエンスト
ここから長い戦いが始まりました…
できる事から対策
まず初めに、PCVの詰まりかホースの詰まりを疑いましたが問題ありませんでした。
朝イチの始動時の白煙もチェックしましたが、微妙な感じでした。
この事からピストンリングの癒着による、オイル上がりを疑い、とりあえず試しに、
ワコーズeクリーンプラス 2本
バーダルリングイーズ 2本
を使ってみました。
上記の通り、すぐにオイルが減って行くので、オイル補充の度に濃度が下がらない様に計量して添加していました。
6000km程試してみましたが効果無しでしたねぇ…。
ワコーズパワーシールドも使ってみましたが、効果はありませんでした。
(因みに圧縮は1番シリンダーから10.0 10.5 10.5と限度以上はありました。パワーシールドを入れた後に測ったかどうかは覚えていないので、パワーシールドが効いていたのかはわかりません。)
オーバーホールを決断
かれこれ1年以上経過するも、ケミカルでは何の進展も見られないので、もう我慢できずにショップでオーバーホールすることにしました。
作業中のエンジンを見せてもらいましたが、なんと1番シリンダーに縦キズが無数に入っていましたよ!!
見立てでは異物が混入してシリンダー内で暴れたらしく、ピストントップとヘッド、シリンダー壁をキズつけていました…!
問題があった1番シリンダーのピストンを、記念に貰ってきましたよ。
ピストントップには燃えたオイルのカーボンがビッシリ…。
赤○部分には異物が噛み込んでできた打刻跡がいくつかありますね。反対側も小さい打刻跡があります。
赤○側のサイドは意外とキレイですね?
因みにピストンリング1番とオイルリングは固着は無く、軽くクルクル回る状態。
2番は固着は無いものの、合口の反対側が少し固着気味なのか、回らない状態ですね。
2番リングとオイルリングの間の部分のカーボンが剥がれかかっていて、ケミカルが効いていたのかもしれません。
反対側のサイド部分はスゴイ汚いですね。
シリンダーとの接触した縦線のキズがあります。
シリンダーの方もヒドイ縦キズがあったのでこちら側からオイルが上がっていたのでしょう。
2番リングの固着気味だったのはこちら側の方ですね。
それと、こう見えてオイルホールは全て詰まりは無かったです。
意外としっかりケミカル効いてたんですかね?
オーバーホール後
別のクルマになったかのように生まれ変わりましたよ!
問題だった箇所は全て解消されました。
- オイル消費無し
- キャッチタンクに水無し
- 静粛性のアップ?
- 異常振動の解消
- フケ上がりが良くなった
- トルクアップ
- 不意のエンスト完全解消
とにかく低回転域のトルクアップが顕著で、ナラシ中で3000回転シバリでブーストもなるべく掛けずに走ってもそれなりに走れるようになり、今までシフトダウンするような坂等もそのままのギアで余裕でこなせる様になりました。
乗るのが楽しくなりましたよ。
燃費は、ナラシ後で、12km/L前後。
OH前と比べて、約0.5km/L位アップしました。
もうちょっと上がると思いましたが…。
考察
結局、今回の異常なオイル消費と白煙の原因は、燃焼室に異物が混入していた事による、シリンダー内壁とピストンの縦傷だったということですね。
その傷よりオイル上がりが起こり、オイルが燃えて白煙やオイル消費になり、圧縮漏れを起こしてブローバイガスが増え、オイルキャッチに水が溜まったのではと思います(圧縮値がそれなりに出ていたのがおかしなところですが…)。
その異物は、すでに無くなっていたため、何だったのかはわかりませんが、バルブやタービン等に欠けた所は無く、プラグの接地電極が折れたとかも考えましたが、おそらくは前オーナーによるメンテナンス時にプラグホールから何かが混入したものかと思われますね。
まぁ、走行距離もかなり走っていたし、これからも長く乗ろうと思ったら、オーバーホールも有りと思っていたので、ちょうど良かったのかもしれません。
イロイロと勉強になりましたよ。高い勉強代になりました。